この本は、昨日、羽咋市の方へ用事で行った際、古本屋で買ってきたものである。白川氏の本は、岩波新書のものは読んだ記憶があったが、この本に関しては、買う際に中を開いて流し読みしてみても全くなかった。また最後まで読んでみても、以前読んだ記憶のような感覚はおこらなかった。
しかし
読了後、このブログで調べてみると、2006年に一度読んでいた事が分かり、本の紹介文まで書いていたので驚いた。 紹介文は↓
http://unegen.exblog.jp/4463446
おそらく図書館から借りてきて読んだのだろう。私の老化現象は本当に激しくなったと思う(笑)。
よってあらためて詳しく紹介文を書くのは辞めておく。
以前書いた文章を読んでみると、だいたい今回と同じ感想だ。前回書かなかったことで、付け加えるとしたら、日本人がアメリカと比べノーベル賞が少ない理由かと思えた。
この点に関してだけ少し書く。
白川氏は、記念講演で、その一番大きな理由として、「先入観なしに人を正しく評価する風土がアメリカにあるということだ」と述べていること。白川氏は受賞の日、新聞社の色々なインタビューに答えて、日本には「出る杭は打たれる」「変わり者は異端視する」、これが日本人の傾向であると、日本人の悪い点を挙げている。
言い古されている言葉ではあるが、あらためて考え直さなければならないことだろう。
またこの後半でも同じ日本人とアメリカ人のノーベル賞の多さの違いの理由として3つ挙げている。
1つめは、優秀な人材がアメリカに集まるための環境が整っていること。
2つめは、集まってきた人を正当に評価するシステムが出来ていること。
3つめは、一人一人の研究者が、自分の仕事を面白く、分かり易く、整然と、他人に説明する習慣が確立していることだといいます。この第3番目はいわば「宣伝」で、2つめと表裏一体の関係だという。
説明すれば、それに耳を傾けて、先入観なしに説明をする。それぞれの個人の説明がきちんとしていて独りよがりでないから、正しく評価できる。このような環境が出来上がっていることが、アメリカの方が日本より遥かに多くノーベル受賞者がいる理由だというのだ。
全くその通りだと感じた。
再読で、これ以上紹介文を書くのはクドくなるので辞めておく。
勿論、お薦めの一冊であることには変わりありません。
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