アインシュタイン物語
ハーバート・コンドー / 杉元賢治訳 / 東京図書
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前回紹介の本と同様、これも最近ブック・オフで買って来た古本だ。たった100円。久しぶりにアインシュタイン関係の本でも読んでみようかと思ったのだ。
私としてはこの本に、幾分アインシュタインの理論の判り易い紹介を期待したのであったが、期待はずれであった。どちらかといえば伝記で、彼の業績の具体的内容説明は、ほとんど無い。平和活動に関する記述の方が多いかもしれない。
ただ私が今までアインシュタインに関して読んだ本は、相対性理論などの彼の理論のガイドブック的なものばかりたった。この本は伝記なので、今まで知らなかったアインシュタインについても色々書かれており、そういう意味では面白かった。
アインシュタインの一番最初の論文発表は、1901年の毛管現象に関するものというのも意外だったし、1922年ノーベル物理学賞を受賞した理由は、光電効果の法則の発見に対してというのも、(どこかで聞いたような気もするが)同様に意外であった。
どちらも相対性理論とはあまり関係がない。
この本では、相対性理論はいかなる理論であり、この独創的な理論をアインシュタインがいかに考え出したかといった事はあまり触れられていない。平易な伝記として人間アインシュタインとしての活動に注目し描いている感じがした。
参考に帯紙と表紙に書かれていた宣伝文句を転記したい。
「アインシュタインはどんな研究をし、いかなる成果をあげたか。科学者として人間としていかに生きたか。たんねんで公正な記述の内に、つねに知的好奇心を失わず、平和を愛した人物像を鮮明に描く。」(帯紙の宣伝文句)
「大学入試の失敗、恋愛、就職難、結婚の破綻・・・・・・・ 2つの世界大戦、ナチの迫害など、激動の時代を意志をまげることなく生き抜いた、この天才の人間的な素顔と世界中に衝撃を与えた相対性の理論の誕生をやさしくつづった物語」(表紙の宣伝文句)
難解な相対性理論については、ちょっと触れる程度なので、科学的知識は不要、中学生程度の知識があれば十分読める本だ。
よく表紙を見てみると日本図書館協会選定図書とあるから中高生が読書感想文用に用いる事を薦めた本ということになる。道理で平易な訳だ。
中学生位の少年には、この程度の本はどしどし読んでもらいたいと思う。
ただしこれでは私としては物足りない。もっと詳しい本を読んでみたいと思っている。
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