(この作品に関しては、ほぼ似た内容を
「源さんの書評」にも採り上げました。この本の書評は
ココに書いてあります。)
この本は、澤田さんの足引き寺閻魔帳シリーズの第2弾である。第一弾も、ほんの十数日前に読んだばかりである。
感想というかその本の紹介も、このブログでしている。
主な登場人物は、変わらない。足引き寺のメンバーは、足引き寺である地蔵寺の住職・宗徳。その幼友達の西町奉行所同心の蓮根左仲。その手先を務める羅宇屋の与惣次、町絵師のお琳の4人。それに宗徳が飼いならしている紀州犬の豪である。
収められた話は「足許の首」、「女狐の罠」、「なさけが仇」、「噂の烙印」、「闇の梯子」、「真贋の瀧」、「果ての空」の7作品である。
感想だが・・・・実は・・・・本音というか、率直な意見をいうと、あまり新鮮味がなかったような感じがした。 何か、もっと新しい展開があってもよかったのでは、と思うのだが・・・・・
ちょっと新たな展開といえば、足引きの仕事師のメンバー4人と一匹のうち、地蔵寺の住職の宗徳と、町絵師のお琳の2人が、お互い意識始めたことだ。第一弾ではそんな話は出てこなかったが、この第2弾によると、お琳は以前から慕っていたことになっている。他は最後の「果ての空」で地蔵寺が火事で燃えてしまったことだろうか。まあすでに第3弾、第4弾と出ているわけで、次弾以降は、建て直したか、他の寺にでも移って継続していくのだろう。
第2弾の話は勿論、第1弾と異なるのだが、私が第2弾で感じた目新しい展開といったら、それくらいしか浮かばないのだ。
澤田さんの本でこのような厳しい感想を書くのは、私としてはちょっと珍しいことかもしれない。ファンではあるが、感想も自分の心に忠実でありたい。
この本を全体として見た場合、悪い作品とはいわないが、第2弾という観点から見ると、どうしてもこのような感想が出てくるのだ。
シリーズ第3弾に期待したい。