by une_genzaburo
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私は真宗門徒だが、禅宗(特に曹洞宗)も好きでその関係の本を時々読む。 道元の著書そのものはまだ読んだことはない。伝記(例えば立松和平さんの本)や入門書的な語録など何冊か読んだことがある。 今回も『正法眼蔵』などの難解な道元の言葉(短文)を100抜粋し、簡単に解説した本である。 この本では、道元の言葉の各短文を、見開きの2頁で紹介。 右側の頁の左下に道元の言葉を、その頁のまん中にその言葉の大意・主旨ともいうべき分かり易い短文を大きく提示。左側の頁には、身近な例え等を用いて道元のその言葉を解説するといったパターンで統一してある。 ここで100の言葉を幾つか紹介するのも、1つの手だがそれはやめておく。 今回は、自分なりに咀嚼した道元の言葉を、本の中での順番には関係なく以下に書くことにする(誤解があれば、それは私の責任である。あしからず!)。 この本に出てきた言葉ではないが、仏教の教えに「山川草木悉有仏性」とか「一切衆生悉有仏性」という言葉がある。 山川草木(この世の全てのもの)に悉(ことごと)く仏性(仏の生命)がある、一切衆生(生きとし生けるもの全て)に生まれながらにして仏となりうる素質があるという意味だ。道元は、この理(ことわり)を言葉を色々変えて強調していたようだ。 悉有(しつう)は‘悉く有る’ということだが、遍在ということだ。間違えないでほしい。漢字はよく似ているが「偏在」ではなく「遍在」、つまり「遍(あまね)く存在する」ということであって「偏(かたよ)って存在する」ことではない。 英語でいえば「ユニヴァーサリティ(universality)」である。最近流行のIT用語の「ユビキタス(ubiquitous・ラテン語(遍在)の意)」でもよかろう。 仏性なり仏心が、あらゆる場所・ものに遍在している。仏性・仏心などはこの本では、大きい宇宙の1つの生命と表現している。大自然・大宇宙を活動させているエネルギーがそのまま自分の心(生命)なのだという。 人間が今生きているのは、自分が努力して生計を立て生きているからもあるがそれだけではない。また両親は結ばれて母親によって産んでもらったことも確かだ。しかしそのことを営ませてくれたのは、人間の力ではなく、宇宙の偉大なる生命体の賜物なのだというのだ。 「仏道をならふということは自己をならふなり」と述べ、仏道とは自分を習うこと、自分を習うとは、自分の生命の中に、人間の本来の姿、この宇宙の生命力で生きていることを悟り、喜びを見出すことだと。 息をするのも、食事をするのも、寝るのも、歩くのもすべて宇宙の生命の賜物だという。 この万法(宇宙の力で支えられ生きている)事を悟った人が、仏様。その尊さを全く感じない人が凡夫・凡人なのだという。 禅は、もともとパーリー語で、静慮(静かに思う)とか静観(静かに観る)という意味らしい。よって座禅という言葉は一名「内観」ともいう。座禅により、自分の中にある宇宙の生命を内観する(自分の内側にある宇宙の生命の摂理を悟る)ことが禅の修行の要諦となる。 道元は、自分に無い知恵や常識を他者から学ぶことを「学知」と呼ぶが、内観によって得られた知を「生知」と呼んでいる。内観により「自己をならふ」ことによって悟った知ということであろう。 そしてこのように宇宙の生命に気付く(大悟する)ことは、生きる上でのあらゆる事に活かせる。 宇宙の生命の在り方を知ったならば、無常・変化ということが宇宙の在り方なのであり、それに悩む事もなくなり、心も安らぐ。 金や名誉欲などの為に生きるのではなく、2度とない自分の人生を生み育てている宇宙の生命を、自分の内側に直視し、深く感謝を捧げて生きることこそ、真に幸福に生きる道と説く。 我が強いから争いが起きる。あらゆる人が「宇宙の力」で繋がっていると考えれば、「天地同根万物一体」(誰もが同根、誰もが一体という心)が生じ、それによりはじめて、人を思いやる心、譲り合う心なども生まれる。またいい人間関係も出来る。 「身心脱落」、つまり目標主義、我見・我執、拘(こだわ)りのような自意識を捨て、おおらかな自然の心、宇宙の生命体と共生して生きることを説く。 まだ紹介したい事も多いが、あとは道元が亡くなる前の最期の説法「八大人覚」を列挙しておく。 1、少欲(→寡欲であれ)、 2、知足(→足るを知る。今に満足する)、 3、楽寂静(ぎょうじゃくじょう→たまには静かな場所に行き心を澄ます)、 4、勤精進(ごんしょうじん→やりたい事を1つに絞る)、 5、不忘念(ふもうねん→正念(自分の生命の根源は宇宙の生命であることを自覚すること)を忘れるな) 6、修禅定(しゅぜんじょう→「禅定」とは宇宙の生命の目で、世間の混乱の状況を静観・静慮することであり、それを行えということ) 7、修智慧(しゅちちえ→愚痴を言わず、前向きな話を心掛けて聞く) 8、不戯論(ふけろん→自分にとっても相手にとっても、無益な戯論(けろん)はしてはならない) 文庫本に道元の珠玉の言葉を100採り上げ、ギューギューに詰まった感じもなく見易く、内容や解説も非常に平易にコンパクトにまとめている本だと思う。 お薦めの一冊です。 ←ランキングに参加しています。
by une_genzaburo
| 2011-09-21 09:26
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