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645年、蘇我入鹿が中大兄皇子と中臣鎌足によって暗殺され、さらに入鹿の父・蝦夷をはじめ蘇我一族が註滅された事件は乙巳(いっし)の変と呼ぶ。またこの後、彼ら二人を中心に執行された政治改革は大化の改新と呼ぶ。 中学校で必ず習う事項だから、ほとんどの人が知っている事と思う。 蘇我一族が註滅されたのは、その専横を憎まれたからであるが、では入鹿、蝦夷の父はそれほどの悪人であったのだろうか、専横が激しかったのであろうか。 蝦夷の父の蘇我馬子は、崇峻天皇を弑逆したから極悪人と呼べるが、考えようによっては、それも現代的観点による判断かもしれない。 天皇という地位は、馬子の頃、豪族連合体の最高位(豪族間の合意による)に過ぎず、それもまだ確立していなかった訳で、馬子が実質上の最高実力者であることを考えれば、今考えるほどの悪とは呼べない。 血統的なものも、継体天皇など考えると、万世一系などとはとても呼べるものではなく(多くの豪族がその事を認識していたと思う)、もしこの頃天皇家の血筋にない者が天皇になることがあったとしても(例えば蘇我蝦夷が天皇になったとしても)、当時の人からはそれほど異議は出なかったのではなかろうか。 あれこれ考えると、今現代人が考えるほど、悪とはいえなかったように思う。しかし蘇我氏の中で誰が一番悪かといえば、やはり天皇を弑逆(しいぎゃく)した馬子だろう。 天皇家に対する考え方が今のような認識でなくとも、主君を弑逆するのは大悪であることぐらいの認識はあったと思う(ただしそれも実力が逆転していたことを思うと、ありうべき事かなという気もする)。 中大兄皇子や鎌足は、蝦夷・入鹿父子に対して、専横と叫ぶかもしれないが、馬子と較べるとこの2人の父子の実力は随分と勢力が後退した感じを受ける。 中大兄皇子や鎌足中心に行われた政治は、大化の改新という仰々しい名前がついている。が、この乙巳の変の後、天智天皇の死まで、何か改革らしい改革が行われたかというと、実のところ大した改革はほとんどない。改革らしい改革が行われるのは、天武天皇の治世の頃からで、例えば律令制の本格的整備などがその頃からやっと行われる。 壬申の乱後、一時勢力が衰えた藤原家だが、天武天皇の死後、中臣鎌足の子・藤原不比等が、次第に頭角を現し、政治を掌握。そして藤原不比等は、古事記・日本書紀などの編纂を監督したから、敗者・蘇我氏の功績が殆ど消されてしまったこともあったろう。 乙巳の変の実情だが、要は尤もらしい大義名分をつけた豪族間の勢力争いに過ぎなかったというのが実情のような気がする。 ところで、今回は本の時代背景の前置きが長くなってしまった。 この本のサブタイトルに「改革者・蘇我入鹿」とあり、私もかなり期待した。しかし読んでみると大した改革はあまり書いていない。 この著者はあまり勉強していないように思う。歴史小説も、小説である以上フィクションがあっても構わない、特に古代は謎が多いから、フィクションが幅を利かす割合が多い。とはいえ古代史に関する歴史小説が多かった黒岩重吾氏や松本清張氏は、非常に浩瀚な本の知識を基礎に書いていて、読者を納得させるものがあった。 この著者の場合はどうも軽い。私より年が二歳下だが、参考図書も三冊挙がっているだけ。本を書くために実際に参考にした本の数ではないにしても、読んでいて(大して古代史がない)私より基礎知識がない気がした。 この本で、入鹿が唐へ敵情視察に渡るくらいは、許される。でもどうも全体的に、歴史的知識がないので、基本的歴史事項以外は、フィクションで誤魔化している感じがした。 活字嫌いが増え、インターネットで簡単に知識を仕入れられる時代が到来し、昔の歴史小説作家ほど勉強しないで、安易にフィクションに走る歴史小説家が若い人の間に増え始めた気がしてならない。 特にコンピューターゲームが普及し、シュミレーション歴史小説が大流行な昨今、そういう分野出身の作家に特に多いように思う。 作家の本分を弁え、地道な勉強・調査の上で小説を書く時代に戻ってほしいなあと思った。 最後にAmazon.co.jpのこの本の紹介文をいつものように参考の為、下に転記する。 「天皇家を脅かし、その独断専横ゆえに日本史上もっとも悪評高い人物の一人、蘇我入鹿。 しかし近年の研究では、新たな入鹿像が浮かび上がってきている。 彼こそは、「改革者」であったのだ! 七世紀前半、隋の滅亡後、再統一を果たし、躍進を続ける唐帝国。 その野心の矛先は韓半島、さらには海を越えた日本へと向けられようとしていた――。 遣唐使にひそかに同行し、唐の勢いを肌で感じるとともに、韓半島の高句麗、百済両国の実情を目の当たりにした蘇我入鹿。 帰国した彼は、皇極女帝の信頼を得て、唐の脅威から日本を守るために、この国の古い体質を変えようと孤軍奮闘を続け、新しい国づくりへと邁進していくのだが……。 なぜ、蘇我入鹿は暗殺されなければならなかったのか。その謎は、本作で明らかになる。 独自の視点で古代史を縦横無尽に料理した『爆撃聖徳太子』で、 読者・評論家を驚愕させた町井登志夫が、蘇我入鹿の知られざる実像に迫った長編小説。」(内容紹介) 「大唐帝国と韓半島の現実を知った蘇我入鹿が、日本の未来のために立ち上がる。なぜ彼は、殺されなければならなかったのか―。東アジア全体から七世紀の日本を浮かび上がらせるとともに、最新の研究成果を踏まえ、「改革者」蘇我入鹿の知られざる実像に迫った長編小説。」(「BOOK」データベースより) (この記事は、七尾市立中央図書館(ミナクル3F)から借りてきた本を参考に書いています) ![]() ![]()
by une_genzaburo
| 2010-07-15 12:43
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