by une_genzaburo
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昨日(1月7日)10時頃、この本を3時間でなく6時間ほどかけてやっと読み終えた(苦笑)。 昨年11月、『カオス-混沌のなかの法則』(戸田盛和著・岩波書店)というカオスに関する本を初めて読んだが、それ以降さらに興味が募ってきて、またこういう本を図書館から借りてきて読んだ訳だ。 カオス理論とかカオスといっても厳密な定義がある訳ではない。戸田さんの本では、決定論的カオスに限定して、説明していた。この本でも概ね決定論的カオスについて書いている。ただ中程であれもこれもカオス的(例えば人の心や行動など)様々な事象についてまで「カオス的」と説明しているので、その辺りは注意して読まないと訳がわからなくなるのいで要注意。 カオスとは、本来ギリシャ語のChaos(カオス)から英語になったもので、渾沌、大混乱、無秩序を意味する言葉だ。英語で「ケイオス」と発音する。 では無秩序、単なるでたらめ(ランダム)がカオスか?著者はそうではなく、物事の現象の乱れは、一般的に、①乱れていない、②乱れはじめ、③カオス、④ランダムの4つに分けられ、カオスはランダムの一歩手前の状態だという。さらに「カオスは、「コントロールのきいた(ゆるい手綱のある)偶然性」である。言い換えれば、「ある種の偶然性と必然性と近づく場面を、必然性の側から眺めたもの」(講談社ブルーバックス『カオスとフラクタル』)といえそうである」と説明。また「カオスは微分方程式という“ロープ”で繋がれているので“制限つきのでたらめ”なのだ」とも述べる。 さらに決定論的カオスに関して、「決定論」と「非決定論」の違いを次のようにも説明している。 「物事には、数式でちゃんと計算できるものと計算できないものがある。たとえば微分方程式は前者で、初めにデータを入れると本来は正確に答えが出てくるものである。これに対して計算できないものはとは、例えばサイコロを振った時に、ある特定の数が出るかどうかを予測できないということである。しかしその数が出る確率は計算できる。…(中略)…前者を「決定論」といい、後者のように確率的なものを「非決定論」という。」 最初に決定論的な意味でのカオスの事象を発見したアメリカの気象学者のエドワード・ローレンツで、1963年のことだった。その時の有名なエピソードがある。彼が、3つの変数(温度、気圧、風向)の自由度を用いて非線形の微分方程式をコンピューターによって解いていた。最初、3つの変数を6桁の数値で計算していたのを、四捨五入して三桁の数値で計算し直した。つまりやり直し後の初期値の差は1/1000未満。彼はコンピューターに計算させておいてコーヒーブレイクの為、席を立ち、帰ってきてコンピューターのディスプレイを見たら、先の計算結果と大きな違いが出たのに驚いたというものだ。 このような初期値敏感性がカオスの特徴である。そしてこの事からバタフライ効果などという言葉も生まれた。バタフライ効果とは、カオス理論を端的に表現したもので、「カオスな系では、初期条件のわずかな差が時間の経過とともに拡大して、結果に大きな違いをもたらす」ことを、香港の一匹の蝶が羽ばたいて大気を乱した影響で、ニューヨークの天気が大荒れになる可能性もあるというような喩えで説明したことから命名されたものである。 ところでカオス的な状態を示す点の集合、数学的には方程式で決定された点の集合が、特定の領域の近傍に限定されて分布するとき、このような点の集合を、アトラクターという用語で呼ぶ(アトラクターの本来の意味は何かを引きつけるものという意味)。この本では相空間(位相空間とも言うが、言い換えれば座標)上の「点」の動き(物の動き)が時間の経過とともに吸い寄せられる軌道や点のこととも述べている。 ローレンツが3つの変数のアトラクターを見つけたとほぼ同じ頃、日本でも上田睆亮(うえだよしすけ)が、ダッフィン方程式と呼ばれる微分方程式をアナログコンピューターで解いて、後にジャパニーズ・アトラクターと呼ばれ、その奇妙さからさらにストレンジ・アトラクターと呼ばれるアトラクターを見つけ、この分野で日本人も一役買っていたことなども紹介している。 少し本の前半よりの説明で字数を使いすぎた。他にカオス関連の知識では、リミットサイクル(極限周期軌道)、レイノルズ数、メンバーシップ関数、フラクタル(自己相似)及びフラクタル次元、ベナール対流、カントール集合、パイこね返還、カルマン渦、ナビエ・ストークの方程式(流体の動きを求めるための非線形の偏微分方程式)、超伝導現象(同関連でジョセフソン効果、マイスナー効果なども)、コッホ曲線、ゆらぎetc・…結構様々な事柄が出てくる。(これで本当に3時間で読めるというのか?) またカオスの応用としては、CG(コンピューターグラフィックス)などデジタル情報機器では、フラクタル活用の情報圧縮に色々行われているとか、半導体のニューロ素子を使ったカオス・コンピューター、健康診断用の医療機器などが紹介されている。 最後の章では、カオスの重要な側面の1つのフラクタルについて少し詳しく述べられていた。この章をはじめ、以前読んだ本である程度理解していた事柄もあったが、中には再度読んでも、まだ用語名だけ覚え、内容の理解が不十分のものも多い。個人的にはもう少し分厚くても良いから、もっと平明でかつ詳細な本を読みたい気がする。参考に後でYahoo!百科事典なども調べ、復習しようかと考えている。 カオスについて興味のある方には、それなりに役に立つはずだ。お薦めの一冊です。 (この記事は、七尾市立本府中図書館から借りてきた本を参考に書いています) ここまで読んで評価してくださる方は、できれば下のバナーをクリック↓してくださると有り難いです! ←ランキングに参加しています!
by une_genzaburo
| 2009-01-08 01:29
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