『カール=バルト ■人と思想75』(大島末男著・清水書院)を読了した |

カール・バルト (Century Books―人と思想)
大島 末男 / / 清水書院
ISBN : 438941075X
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過去の偉人の思想を一般向けに紹介した本であり、我家の本の隅っこに埋もれていたのを引っ張りだして読んだものである。じっくり精読したが、キリスト教のある程度の知識がないとよくわからない部分もあるように思えた。例えばこの本のあちらこちらで、バルトの神学の特徴を、自由神学や正統神学との比較を通して述べている。それらの神学の特徴なども勿論その都度述べられているが、それを読んでも私には少し分りにくかった。
いつもは、ここである程度の要約をしているが、今回はやめておく。この本の内容を無理に纏めようと思えば、纏められぬこともないが、誤りがかなり出てきそうだからだ
。
ただ感想だけちょっと書いておく。
神学というものは、この本を読んでみてわかった事だが、信者における権威を確立するためなのだろうが、三位一体論や絶対神としての神の正しさなどを述べた説明に矛盾が起こらないように、同じような説明を少しづつ角度を変えてクド過ぎるくらい述べている。緻密な理論の組み立てというより、ありとあらゆる反論を予想して言い訳を考え、防御の網の目の出来るだけ細かくして、突付かれても、途中で防ぐというような学問ではないかと思う。
では攻め口の余地のない学問かというとそうではない。カール=バルトの神学では「キリストの出来事」というキリストに纏(まつ)わる伝説まで含めての出来事を、具体的な歴史的事実として、根源的歴史(原事実)として、それを否定することだけは絶対できないとしているところに、逆に根源的な無理があるのではなかろうか。
神学というものは読んでいると、科学など進んだ現代において、ここは常識的におかしいのではないかという箇所があっても、頑固極まりなくそれを否定してキリスト教の正しさを述べている。
こういう頑固な部分が、イスラム教との宗教対立など深めているような気がした。私は、現代の国際情勢を見るには、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、ヒンドゥー教などのある程度の知識が必要だと思っている。これからも時々こういった本を読んでいきたいと思っている。
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