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数の悪魔―算数・数学が楽しくなる12夜
ハンス・マグヌス エンツェンスベルガー著 /ベルナー画 /丘沢静也訳 / 晶文社 ISBN : 479496367X スコア選択: ※※※※※ まず一言感想をいうと文句の言い様がない程非常に面白い。こんなに面白い数学の本は初めてだ。学生の頃読んだ矢野健太郎さんなんかの本も面白かったが、ここまでのレベルには達していないと思う。 ただしこの本は数学本というとちょっと大げさかな。なんせ10歳以上の児童向けの数学本だからだ。子供向けであっても、大人が読んでも絶対に十分楽しめるはずだ。私は子供の頃を振り返っても別に数学は嫌いではなかったが(ただし小学校の単なる四則計算は実のところあまり好きではなかった)、この本を読むと、数字の不思議さそのものに非常に興味が湧いてくる。 この本は、先日読んだ『博士の愛した数式』の巻末に参考図書として載っていた幾つか挙がっていた中の1冊である。この『博士の・・・』自体も数学の面白さをかなり取り込んだ小説であった。そこでこの本の参考図書をじっくりとみて、タイトルや著者などを頭に焼き付けていた。何時か機会があったら読んでみようという位に考えていた。今日その本を図書館に返しに行って、替わりの新たな本を探していた時たまたま見つけ早速借りてきて読んでみたという訳だ。 あまりの面白さに一気に読んだ。内容は、数学大嫌いの少年ロバートの前に現れた数の悪魔が、毎晩夢の中に現れ数学のレッスンをし、その魅力を教えるというストーリー。宣伝文にもあるように今まで数学アレルギーに悩んでいた人でも、確かに無理なく読み進めていくことができだろうと思うような素晴らしい本です。 最初の1夜、2夜は、(私としては既知の事柄であったので)まあまあという感じで読んでいたが、第3夜(第3章)あたりから、もう夢中である。没頭して食事をとるのも忘れたほどである。素数については『博士の・・・』でも少し出ていたが、この本でも新たに色々なことを教えてくれた。 ・1より大きな適当な自然数をえらび、その数とその数の2倍値の数の間には、必ず最低一個の素数がある。たとえば222とその倍数444の間には307. ・2より大きい適当な偶数を選ぶと、その数は必ず2つの素数を足したものとなる。 例をあげると、48=31+17、34=29+5 ・5より大きい適当な奇数を選ぶと、その数は必ず3つの素数を足したものとなる。 例) 55=5+19+31 このあたりから嵌(はま)りだし、次に三角数なるものに取り付かれた。勘違いしないでほしい。三角関数ではなく、三角数である。ピラミッドのように、点を上から、1個、2個、3個と積んでいくことによって出来る格段の点の数を、上から一段目、二段目と順に足していった時の数である。 つまり1、3、6、10、15、21、28、36、45、55、・・・この数字の特性も色々面白い。例えば隣り合った2つを足していくと、1+3=4、3+6=9、6+10=16、10+15=25、・・・となりそれぞれ2、3、4、5・・・・の2乗の数字となるのだ。 また1からn(nは自然数)までの総和は、この三角数のn番目の数と同じとなるという。例えば1から6までの数の総和は21だが、この三角数という数列のn番目の数は確かに21となる。 この三角数なるものの次にはフィボナッチ数及びその数列。名前だけは聞いたことがあるが今まで具体的にどういう数(列)か知らなかった。 1からはじまって、次に1+1=2、1+2=3、2+3=5、・・・・という風に前の式の最後の2つの数を取り出して加える、という計算を際限なく繰り返してできる数、 1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、147、233、377・・・・ この数列がまたとてつもなく面白いのだ。 この数列では、飛び石みたいに1個づつ飛ばして足してもフィボナッチ数になうという。 実際に幾つか計算してみる。1+2+5=8、1+2+5+13=21、1+2+5+13+34=55.それも一番左辺の最後のフィボナッチ数の次にくるフィボナッチ数のようだ。 またこのフィボナッチ数と自然の摂理で行われる数との関係も興味深いものがった。 このフィボナッチ数(列)の次にはパスカルの三角形が出てくる。これは先の三角数とはまた違ったやり方で三角にした数字だが、これまたメチャクチャ面白い。言葉ではなかなかこの三角形を言い表しにくいので、ここでは詳しく書かないが、一度この数字の三角形を組み上げると、まるでコンピューターのように計算をあっというまに出来てしまうという。例えば先の三角数も3番目の端の数字1から斜め下に下っていく数字を列挙するだけでいいし、その総和は、最後の数字の(先ほどとは逆向きの)斜めの下の数字がそれを表すなど・・非常に面白い性質が色々あるのだ。 その他にも、順列、組合せ、無限と収束、オイラーの定理(平面と立体)、1.618033989・・・・という数字(私はこの無理数については初めてしったが、何という名か知らない)など色々面白い話が出てきて最後まで飽きさせない内容となっています。 (後日追記) この1.618033989・・・は、これをφとおくと、1:φ はあの有名な黄金比だという。名前だけは聞いて知っていたが、あらためて不思議な数なんだなと感心した。このφは(1+√5)/2を計算して求まる。 (ちなみにオイラーの定理とは多面体の立体の場合、面数+頂点の数―辺の数=2、(平面では2が1となる)という定理) 著者は、こんなに面白い数学の本を書いているが数学者ではない。ドイツを代表する詩人・作家・評論家で、常に時代を鋭く見据え、その上での提言をする文筆活動展開していることで有名な人らしい。驚きである。逆に数学者でなく作家であったのが読者の心を掴むツボを心得ていて良かったのかもしれない。挿画も面白く効果を発揮しているように思う。 とにかく面白い!小学校5、6年以上中学校くらいの少年に国費でもいいから買って与えてほしいと思うくらい、数字数学というものが面白く感じる本です。勿論お薦めの1冊です。 (この記事は、七尾市立田鶴浜図書館から借りてきた本をもとに書いています) ここまで読んで評価してくださる方は、できれば下のバナーをクリック↓してくださると有り難いです! ←ランキングに参加しています!
by une_genzaburo
| 2007-10-26 00:00
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