昨晩は眠れなかったので、先ほどタイトルの古書(昭和55年の初版本)を読了した。
読了といっても絵が大半を占め、山下清の日記の一部が絵に添えられているという程度である。あの有名な『裸の大将放浪記』(ノーベル書房・全4巻)のほんの一部を抜粋したような本ということになろうか。
あらためて山下清の凄さ、天才さを感じた。
貼絵など全て素晴らしい。カラーで載っていたもののうち、私が特に気に入ったのは、「長崎風景」「両国花火」「東京の焼けたとこ」「ロンドンのタワーブリッジ」「ストックホルムの夜景」「カイロのピラミッド」
ペン素描も非常にいい。「羽田空港」「東京駅」「上野公園」「二重橋」
それからこの本で彼が陶器に色絵を書いていたのも知った。「トンネルと温泉」という色絵壺が特に気に入った。
また彼の日記も味わいがあってなかなか面白い。知恵遅れといっても、今どきよく見かけるアホで舌足らずななギャルども、ガキどもよりよっぽど観察力も描写もうまいと思う。
機会があったら『裸の・・・』も見てみたい。