<百字紹介文>
iPS細胞の研究でノーベル賞をとった山中伸弥氏と、小惑星イトカワからサンプルを持ち帰った「はやぶさ」プロジェクト・リーダーの川口淳一郎氏の二人が行った、夢を実現するための示唆的な講演や対談を収録する。
<詳しい紹介文>
2時間もあれば読める本である。
川口淳一郎氏(56歳)は、宇宙航空研究開発機構シニアフェローで、あの小惑星イトカワからサンプルを持ち帰った「はやぶさ」のプロジェクト・リーダーを務めた方。
山中伸弥氏(50歳)は、昨年iPS細胞の研究で再生医療に大きく道を拓いたという理由でノーベル医学・生理学賞を受賞した方だ。私と同じ年齢だけに、特に興味もあり、嬉しいし、自分の励みにもなる。
この本は、そんな二人のそれぞれの単独講演や、二人の対談を載せている。
タイトル通り「夢を実現する発想法」とは何か、二人の言葉からそのヒントとなる示唆的・印象的な言葉を太字化して、自分の生き方にも役立てられるようにした本である。
折角、出版社の方で太字化しているので、参考としてそれらの文章を抜書する。
(自分の備忘録としての為にも)
●何か悪いことが起こった時は「身から出たサビ」。つまり自分のせいだと考える。逆にいい事が起こった時は「おかげさま」と思う。
●自分は何もしないくせに、人のことばかり批判するようではいけない。評論家になるよりも、自分で行動し周りの人に評論されるような立場になれ。
(上記の抜き書き→第1章「未来の扉を開く鍵」(山中伸弥氏の講演録)から)
●目先の利益ばかりを追求していくと、進歩がなくなってしまうと思うんです。手持ちも財産をパーッと費やせばそれで終わりになってしまう、そうならないような研究が必要じゃないでしょうか。(川口)
●メンバーが本当に、「心」で動いてくれないとダメですね。決して給料は高いわけでもなし、ミッションは難しく、時間もかかる。だから心意気で働いてくれる人をどれだけ集められるかは本当に大切だなと感じます。(山中)
●独創的じゃなくてもいいからまず実験に取り組んでみて、その結果を色のない目でみられるかどうか。独創力が発揮できるか否かは、そこにかかっているんじゃないかと思います。(山中)
●恩師から「VW」という言葉を教わりました。科学者として成功するためには、この二文字が大事だというんですね。ビジョンのVとワークハードのWの頭文字で「VW」。長期的な展望としっかりした目標を持ち、件名に努力を重ねればその一念は必ず叶うということです。(山中)
●「高い塔を建ててみなければ、新しい水平線は見えない」。そのチェレンジを疎かにすると、進むべき未来へのビジョンを誤ることにもなりかねません。科学者の使命はその境界に立ってフロンティアを拓くこと、人類の活動領域を拡大するという一念を持ち、新たな道を開いていくことだと考えています。(川口)
(上の5つの抜き書き文→第2章「道はこうして拓けた」(山中氏と川口氏の対談)から)
●どんなに不可能に思えても、絶対に「できない」とは口にしない。「時間的に無理だ」とか「予算が足りない」といった愚痴や不満も言わない。そして自分たちのやることを世の中が認めてくれない訳がないと思い込んでいる。」
●よく「機が熟す」といいますが。「機が熟すものではない」というのが私の持論です。「機」が来るか来ないかは、その人のバロメーターと言えるかもしれません。運不運ということも確かにあるかもしれませんが、いつまで経ってもその運が回ってこないようであれば、自分自身にも問題があると考えるべきではないでしょうか。
●まずは「こういうことがしたい」という明確なビジョンを持つ。そのために英語の文献を読まなくてはいけない、だから英語の勉強をしよう。夢や目標を叶えるためのプロセスは、そういう順番であるべきだと思います。そのためには時に背を伸ばし、顔をあげてみることも必要です。頼りなくても勇気を持って塔を建ててみることです。
(上記の抜き書き文3つ→第3章「自らの塔を建てよ」(川口淳一郎氏の講演録)から)
今回は大分手抜きをした。
実はこの後、色々仕事(本業)以外のボランティアの事務仕事をしなければならず(年度末迄に全てを完成させる必要あり)、時間がなくこういう手を使った。あしからず!
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