by une_genzaburo
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<百字紹介文> ジャーナリストの手嶋龍一氏の小説。実際起きた偽ドル事件や巡航ミサイル密輸事件、本物臭い虚構話等、虚実織り交ぜスリリングに展開。事実が物語を追いかけたと言わしめた本邦初の衝撃のインテリジェンス小説だ!! <詳しい紹介文> 最近手嶋龍一さんの本にハマっている。 今回の本は、我国初めてのインテリジェンス小説といわれる作品である。 ここでいうインテリジェンスの意味は、知性や知能ではなく、諜報(スパイ)という方が近い。だがインテリジェンスは必ずしもスパイ活動が伴うという訳ではない。 インテリジェンスは、そうやって集めたれた情報(インフォメーション)をきちんと分析整理し、なおかつ精査し、国家の指導者の最終的な判断の拠り所となる情報のことを指している場合もある。 主人公は、表向きはBBCの東京特派員であるが、実は(BBCの人間も知らぬが)英国情報部員も兼ねるスティーブン・ブラッドレイ。日本などの話題をラジオ番組にしてBBCの電波網にのせる仕事。色々なところに取材に出かけられる職業柄を活かして、インテリジェンス活動をしているという訳だ。 また彼のオックスフォード大学の同じコーパス・クリスティ・カレッジの友人でアメリカのオマハからローズ奨学金で留学していたマイケル・コリンズが、小説の中で良きパートナーとして出てくる。 コリンズは、アメリカの財務省のシークレット・サービスの捜査官。ここは大統領の身辺を守るのではなく、紙幣の偽造犯罪や新手のハッカーの退治、それにクレジット・カードの犯罪の捜査などに力を発揮していた。 あらすじを書く。 事件のはじまりは、1968年であった。東京の若いが優秀な彫刻職人が年末のある日突然失踪した。同じ頃、他にも6人の日本人の彫刻職人らが失踪していた。・・・ 年数は少し飛ぶが1989年2月スイス・ローザンヌの紙幣印刷機のトップメーカー、ファブリ社の印刷機が出荷された。この注文は、香港の貿易商社がマカオの証券印刷会社の依頼を受けてのものだった。 その製品の引渡しからちょうど半年後、ファブリ社は製品のメンテをその商社を通じて申し出たが、拒絶された。このメンテナンスは、製品が製品だけに、偽造紙幣の印刷など防ぐ意味合いもあった。ファブリ社は、インターポールに届け出て、製品の行方を追ったが、杳(よう)として知れなかった・・・・。 さらに1990年12月、東京で高級美術印刷を営む会社社長がコペンハーゲンで失踪した。・・・ そして2002年、ダブリンで新種の偽百ドル紙幣が見つかった。 アメリカは80年代の終わりにも、北朝鮮が造った偽百ドル札に苦い思いをしていた。本物に極めて近い造りであったところから、その偽札はスーパー・ダラーと名付けられた。 それで百ドル札を改定せざるを得なくなった。改定された新しいドル紙幣は、偽造防止の様々なハイテクを用いていた。が今回(2002年)またしても偽造ドルが、見つかった訳だ。 その偽ドルは、拡大しても見分けが殆どつかず、偽造発見器も通り抜けてしまうほどの精度であった。したがって世の中では事実上真札扱い。そういう偽ドルだけに今回は、スーパーのさらに上をいくウルトラがドルの上に冠せられた。 スティーブンやコリンズは、それぞれそのウルトラ・ダラーを密かに追っていく。 スティーブンは、日本の偽ドル発見器を製造する橋浦マシネックスや、無線ICチップスの有力企業、日本マイクロチップスなどを調べだした・・・。 そんな折、ワシントンのオリアナ女史のもとにウクライナとモスクワから緊急の機密電が飛び込んだ。ウクライナ製の巡航ミサイルX55が、イランと中国にそれぞれ6基ずつ密輸されたのが見つかったという。密輸グループが持っていたのは、20基程といわれ、残り8基程がまだ見つからない。北朝鮮に売られる可能性が高い。 このX55は、旧ソ連がアメリカの巡航ミサイルであるトマホークの技術を長年に亘って盗み続け、その上で同等の能力を持つ巡航ミサイルに仕上げたものだった。 北朝鮮はこれまで、ノドンやテポドンという弾道ミサイルに核弾頭を乗せ飛ばすことを考え開発を進めたが上手くいかず行き詰まっていた。巡航ミサイルなら、低空飛行でレーダーに見つかる可能性は低い上に、米ソの技術によって造られただけに精度は極めて高い。 X55が北朝鮮に配備されれば、日本列島は全てその射程距離に入り、驚異となる。東アジアの軍事バランスは大きく変化し揺らぐことになる。 北朝鮮の偽ドルはその購入資金と考えられ、今回の巡航ミサイルの密輸に照準を合わせたものと考えられた。 シークレット・サービスのオリアナ主任捜査官は、彼女独断の非公式の指令だが、コリンズを通じてスティーブンに協力を要請する。マネー・ロンダリングされたお金が巡航ミサイルの取引に使われ、巡航ミサイルが北に渡る前に相手を一網打尽にしなければ・・・・ またかなり詳しく内容を紹介してしまった。 卑劣な罠を用いて、偽ドル発見に関わる日本企業の用心を罠にはめ落しれる話なども色々出てきて、いかにもスパイものという感じで面白くて一気に読めた。 このスティーブンとコリンズのコンビによる小説は、『スギハラ・ダラー』などの続編にも出てくるそうだ。 ノンフィクション小説ではないが、ノンフィクションが多数、フィクションと交えて、どれがノンフィクションでどれがフィクションか判断がつかないぐらい、お互い上手く解け合わせてミックスしている。 インテリジェンスに富んだ作品だけに、小説ながらある程度真実を突くものがあったのだろう。北朝鮮などもこの小説刊行後、小説の影響を考えてことだろう、ドル偽造否定などの発表したりしている。 「日々のニュースがこの物語を追いかけている」と言わしめた衝撃の小説である。 それだけに私は完全に手嶋氏のインテリジェンスものにはまってしまった。 今後も、手嶋氏の他のンテリジェンスものを読んで機会があればここに紹介していきたいと思う。 お薦めの一冊です。 ←ランキングに参加しています。
by une_genzaburo
| 2012-08-21 08:51
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