by une_genzaburo
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<百字紹介文> 28年前発刊の『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』を、40歳の経営コンサルの鈴木博毅氏が現代日本の問題点と重ね合わせ、23のポイント、7つの視点からダイジェスト化した本で、日本の組織的問題の最適入門書。 <詳しい紹介文> この本は、1984年初版発行された『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』(戸部良一、寺本義也、鎌田伸一、杉之尾孝生、村井友秀、野中郁次郎・著/ダイヤモンド社)を、現代日本の問題点と重ね合わせて、23のポイント、7つの視点からダイジェストにしたものだという。 タイトルに興味をもって、ろくに中身も確かめず図書館(七尾市立中央図書館)から借りてきた本だ(この本にあたる『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』という本の事は知らなかった)。 著者はあとがきで「歴史から現代日本人が、戦略やイノベーションの意味、現場を活かす組織論やリーダシップを、新たな視点で学ぶことを目標」としたが、振り返れば「そこに「日本人論」が厳然と存在」し、「極論を言えば、第1章から第7章まですべて、「日本人論」そのものだと言えるかもしれません」と言っている。 ここに書かれた多くの日本人的特徴は、多くの皆さんが感じると思うのだが、戦争終結から67年近くになる今もって、良きにつけ悪しにつけ我々の中にあるように思う。 悪いところは改めるべきだと思っても、そのお陰で既得権益を享受している者は、そんなことを忘れて改善など考えもしないのが人間と言うか、日本人なのだろう。 この本では『失敗の本質』から学ぶ7つの敗因として、「戦略性」、「思考法」、「イノベーション」、「型の伝承」、「組織運営」、「リーダーシップ」、「メンタリティ」をあげ、それぞれ章を設けて、その日本人的特徴を欧米などと比較し、また我々が馴染みの現代の問題などに置き換え、現代日本人に理解し易くした好著となっている。 日本的特質の抽出が上手いだけでなく、西欧的な特質の抽出も上手いと思った。考えてみれば当たり前だが、比較する時、お互いの違いを理解しないと、比較さえできない。 西欧的特質の中でも私は‘したたかさ’のような特質、「ゲームのルールを変えたものだけが勝つ」という点の説明が興味深かった。この本で初めて気付いた訳ではなく、何かの本を読んだのだろう。知っていただけに、性懲りもなく、同様の敗北を繰り返す日本人を見て、何とかならないのかとを苦々しく思っていた。 本の中で、日本的失敗の原因(本質)が色々挙げられているが、私は経営者やリーダーの奢りの強さが特に影響が大きいのではないかと思う。現場を知らないくせに、わかっているかのような過信による失敗は、私が以前いた企業でも何度も見てきた。 現場を知らなくとも、少しは自己啓発などを行い賢くなってくれないかと期待したが、○○大学出など学歴ばかり誇り、勉強しない馬鹿な上司が意外と多かった。そういう人物が多い組織においては、優秀な人材もいようが、(日本的)キャリア的人事は、悪弊の方が多い気がした。 現代はリアルタイムで対処にしないと時勢に乗り遅れる時代、経営者が物事をスピーディに判断しないといけない時代であるが、それでよくトップダウンが行われる。しかしその場合、日本でよく行われるのは、この本にも書かれているように、現場(最前線)で働く者の情報を聞かず、押し付けの命令である。 私は某電気メーカーの営業をやっていた頃、よくクレームや客先の要望を技術や上に伝えていた。が(私がいた会社で)出世した人間は、どちらかというと厳しい現場を経験せず、上司に阿(おもね)り、比較的楽に相当の売上げが出来る部門を経た者が多かった。 そういうお偉いさんは、私があげた情報を理解する能力も持ち合わなかった。ただただ煩い事を言ってくる奴と私を厭うていたように思う。実際、その意見上申後、何度か厳しい部門へ配置換えなどさせられた。 後年私が指摘した数々の点が問題になり、その時やっと症状が出来したかのような愚鈍で遅い行動しかとれず、陰ながら笑ったのを記憶している。 そもそも不得意地域・部門、激戦部門などの収益を上げにくい部門に配置替えするのを「左遷」と言っている日本的風土からして、私はおかしいと思う。そういう部門こそ、日々の戦いの中から得る(今後その組織のためになる)情報を得やすいのである。そこで鍛えられた者こそ、中枢に帰すべきなのだろう。また優秀な若い人材を出来るだけそういう激戦の最前線・現場に投入すべきなのであろう。 この本では、アメリカ軍の将校の人事において、最前線と軍中枢を1年おきに替えることをやっていたことなど紹介された。現場(最前線)を知れば、現場からあがる情報の理解力もあがるはずである。分り切ったことであるが、日本ではなかなかこれが行われないのが悲しい現実なのであろう。 フィードバックなどという言葉は、日本の会社では多くの場合はお題目で、指標の良し悪しも検討せずノルマを与えて、業績はそれぞれの担当の責任にする。中間管理職の責任逃れの1手段になっている場合さえあるのではないか。 また「ゲームのルールを変えたものだけが勝つ」という現実をなかなか理解できない日本人。逆にいうと、この本が度々指摘しているように、今劣勢にあっても、現今勝敗を決めている指標が変えて、逆に断然有利な立場に一気に立つという戦略・発想が、日本人には欠けているのであろう。 戦略とは「追いかける指標」であると理解し、敵・味方の行動と結果を分析して導き出した戦略を活用し、勝利の再現性を導き出す欧米に対して、経験から偶然に気付いた指標を、成功体験としてコピーーしている日本人は、なぜ成功しかたを理解しないまま闇雲に昔のやり方を踏襲するために失敗を重ねていく。 この他にも、多くの(日本人的失敗の)本質が、多々述べられている。 またいつもの癖で少し自分の事を書いたため、自分に課した制限字数に達してしまった。 この辺でやめておく。 自分が属する組織の問題点、ひいては日本の組織の問題点を浮き上がらせ、検討するには最適の本です。全ての日本人に薦めたい一冊です。 ←ランキングに参加しています。
by une_genzaburo
| 2012-07-18 16:18
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