by une_genzaburo
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図書館の新規購入書の棚にあり、表紙を見て何となく面白そうだったので、手に取ってみた。宮部みゆき氏推薦と書かれ、(これも推薦文の一部だろうか?)「巨匠の隠れた名作、初の単行本化!」と太大文字で書いてある。 半村良氏の本は、以前何度か読んだことがあるという程度のまあまあ好きな作家だ。 読んでみることにした。 架空の話だ。都立高校の中では、有名大学に沢山合格者を出す進学校である下町高校(これも勿論架空の高校)の野球部の物語だ。 この学校は、学歴社会の時勢を受けて、学校の体制は受験一筋。校内にクラブは幾つもあるが、主な活動は1年生で、2年になると部活は辞めるのが一般的という。春の大会が終わった後に辞めるのでなく、2年生に進級するとすぐ辞めるのが一般的だというのだ。 校則では2,3年まで続けてもいいのだが、最近は進学校のため受験中心の考え方になり、自然とそうなったとか。学校側もその方針を推進するかのように、放課後うろついている2,3年がいると、早く帰って勉強しろと注意する有様。 ある日、2年生の片山と駒田の二人が、放課後校舎の裏のグランドに行くと、同級生の渋川が、1年生相手にノックをしていた。彼は家が倒産したので、もう大学へ行けない。よって受験は関係なくなり、後輩相手にノックをしていたのだ。 野球部も、2,3年がいないので9人1チームさえ揃わず、試合さえ出られない状態だった。 3人は、野球の話をしているうちに、小・中学校時代野球をやっていた駒田がフトあることを思いだしてこう言った。 「俺、小学校のころから草野球のチームでしょっ中野球してたからよく知ってるんだ。本当のことを言うとな、この学校は凄いプレーヤーが揃ってんだぞ」 彼の話では野球の名人級の腕前が1チーム作れるほどいるという。 いい大学に入り、給料がいい職業に就き、いい生活をして無難な一生を送る。そのために今はしたいこともしないで受験一筋で頑張るという高校生活に疑問を持った彼らは、学校のそういう体制に反逆するため、校内にいる凄いプレーヤーを集め、優勝校に匹敵するような学校と一度試合をすることを思いつく。 甲子園優勝チームに匹敵する強いチームと一度でいいから試合をして、イチコロでやっつけるのだ。あとでまた知らん顔で勉強を続ければ、校長を筆頭に今の受験一本の教育体制を続けるようとする者たちへ、いい反省の材料になると考えたのだ。 彼らは、3年の津田さんという元中学校野球の剛腕ピッチャーだった人に相談すると、面白いといい、とにかくメンバーを集めてみな、といわれた。 何とかマネージャーも含めて10人集めたのを受けて、津田さんがどこかのグランドを借りてきて、一度そこでテストを行うことになった。実際どうするかはそこでの結果であらためて決めることになった。 後日津田先輩が、社会人野球の名門・東日本化学のグランドを借りてきた。そこで一通りの練習を終えた彼らはかなりに手ごたえを感じた。その練習の直後、彼らは東日本の選手らとも、短い対戦をして、相手に参ったと言わせてしまう。 自信をつけた彼らは、以後、彼らの夢にむけて邁進していく。 ネタばれになってしまうが、練習試合を申し込んでも、こういう無名チームを相手に強豪校は練習試合はしてくれない。強豪チームでは、練習スケジュールもびっしりと入っていて無名チームなどと練習試合をしようという気にはなれないのだ。そこで結局、1試合の練習試合だけするという当初の方針を諦め、春の選抜高校野球大会の東東京の予選に出場することになる。 本の内容紹介はこれ位にしておく。 話としては面白いが、宮部さんが「青春おとぎ話」とコメントしたように、ホントにおとぎ話的で現実的にはあり得ない話である。いくら名人級に上手い選手を1チーム分集めたといっても、この物語に出てくるような練習量しかやっておらず、試合をしたところで、まぐれで何試合か勝てたとしても、甲子園出場などあり得ない話だ。 また社会人でトップクラスのチームと対戦して、そんなチームが参ったと言わせるような試合など出来るわけがない。 そこはあくまで娯楽小説のフィクションとして、拘(こだわ)らず読んでいくしかないだろう。 そういう事に拘らないならば、痛快青春スポーツドラマとして楽しく読めるだろう。 最後にこのちょっと古い小説の学生らは、いつ頃の学生かなと考えてみた。初出が「東京中日スポーツ」で1978年4月3日~9月30日だという。高校2年の主人公の歳を16歳と考え、1997から16をひくと、1962で何と私が生まれた年である。つまりこの主人公は私と同年代の話ということになる(架空の話だが)。 高校生当時クラブ活動を満喫し青春を謳歌していた私は、大学進学後、都会の受験競争一本の学生生活を送ってきた友人に憐憫を感じたものだ。彼らもこのような状況だったのだろうか?私は少しオーバーに書いていると思うのだが、東京の進学校の中にはこういう学校もあったのだろうか。 今度は受験校の実態にこだわってしまった。もうこの辺でつまらぬ事に拘るやめておこう。 お薦めの一冊です。 (この記事は、七尾市立田鶴浜図書館から借りてきた本を参考に書いています) ←ランキングに参加しています。
by une_genzaburo
| 2010-09-25 09:17
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